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屋久島ツアー。

TO隊長と4月26~30の5日間の予定で屋久島モッチョム岳へ。

26日…ツアー初日。

福山11時30発で広島西空港へ。
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空港で搭乗手続きをする。

我々クライマー二人、今回はマルチピッチクライミングなのでガチャ類が多い。

なので我々のザックの中は不審物の応酬。

オイラはザックの中を全部出させられた。

不思議そうに空港職員の女性がキャメロットを見ていた。どうやら初めて見るらしい。

一時間くらい時間があったので、空港でバラ売りされてた、もみじ饅頭食いながら

テレビチャンピオン「日本庭園職人選手権」を空港のテレビで見ながらウダウダ過ごす。

京都の庭職人がなかなか凄かった。どうでもえっか…。

15時20分発で鹿児島空港へ。

飛行機代をケチってやったらプロペラ機にされた。

しかも席は翼の横、窓の外ではプロペラが爆音でまわってます。

寝れるわけねーし!

一時間のフライトで鹿児島空港着。
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鹿児島空港はかなり広かった。

トランジットはほとんどなく、間髪いれずに屋久島空港へGO。
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手前のデッカイのが屋久島行きの飛行機、奥のマメみたいな飛行機が広島から乗ってきたヤツ。

17時30屋久島空港着。

空港職員の男の人たちが全員西郷隆盛に見える。

とりあえずレンタカーに乗って今回のツアーのベースになる民宿へ。

途中、夕日に浮かぶモッチョム岳が見えた。
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薄っすら見えるモッチョム岳南壁、そこに引かれた「屋久島フリーウェイ 12P 10d」が何となく心の中に浮かび上がる。

18時30民宿海寿園着。

早めに晩御飯を頂いてサッサと寝る。
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27日…ツアー2日目。

朝4時起床。たぶん寺の小坊主クラスのファステスト。

民宿のオバちゃんが朝めし代わりにとおにぎりとソーセージを持たしてくれた。

どうやらハイキングと勘違いしている。

5時に宿出発。

アプローチ入り口を発見するのに一苦労。

散々迷子になり、6時30にようやく発見できた。(詳しい情報はあとで)

アプローチ開始、ヤブ道をワシャワシャ踏み入るも、最近はほとんどクライマーは入らないのであろう自然に帰っていた。

ここでも散々迷子になる。

トポでは一時間強~位の歩きらしいが我々は2時間半歩き回った。

途中、本当に野生の屋久猿にカツアゲされそうになった。

初めて人を見るのか、闘争心剥き出しでシャーシャー言ってた。

たぶんこれが本当の野生の反応なのだ。

予定より二時間くらい遅れて、ようやく三角岩スタート地点の残置シュリンゲを発見。
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9時に装備を整えて、「屋久島フリーウェイ 390m 12P 10d」登攀開始。

ルート全体はこんな感じ(自信はないけどたぶんね)
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しかもつるべで登ったし日没までに頂上に抜けないといけなかったので、写真撮ってるヒマはなかった。

簡単に解説。(詳しい感想ははあとで)

ルート全体で核心のピッチは2P目10d 5P目10a 7P目10c 10P目10c。

とりあえずオイラが登った2P目30m 10d B10を簡単に。

2P目はスラブというよりは花崗岩カチとフリクションホールドのフェイスクライミング。

出だし、幅10センチの小テラスに這い上がるのが第一核心。

小テラスに立ってから最初のクリップなので、立つまではノープロ。サデくればグランドフォール。

出だしで迷うが、オイラはマントルハンターなのでテラスのリップを押さえて一気にマントル返してやった。

そっからは凹角を足を張って安定させて、フェイスに散らばる薄カチやフレークを辿りながら高度を右寄りに上げる。

所々にあるポッケガバやフリクションガバでシェイクを入れながら頭でムーブを組み立てる。

花崗岩フェイス…薄カチ、フレーク、粒子、少ない節理を辿るので一手読み間違えると戻れない。

一段上がったところでようやく一息入れて、カンテを左に越えて凹角へ戻る。

凹角を甘いホールドを辿りビレイポイントへ出てようやく終了。何とかオンサイト出来た。

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7P目スタート地点の安定したレッジにて。

これから後半最初の見せ場、7P目40m 10c B20のスラブが始まる。
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隊長、見事OS!!会心の登りで自然と雄叫びが出る。

最後の12P目のスタート地点にて、日没が近付いてきた。
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最後のピッチ、「あと一つ、がんばろう!」と隊長。

最終12P目はオイラが登った。

傾斜はそんなにないが、ホールドはなくフリクションで登っていく。

中間、1m位のステップを薄いカチを押さえてバランスを取りながら手に足で越える。

最終ピッチもオンサイトで終える事が出来た。

屋久島フリーウェイ全ピッチオンサイト!!

隊長とがっちり握手を交わして頂上へ。

17時20分頂上へ。
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頂上で民宿のオバちゃんが作ってくれたおにぎりを食べた。たぶん忘れられない味になるだろう。

一応証拠ね。
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17時40分下山道を下降開始。

隊長と各ピッチのムーブやホールドをあーだこーだ言いながら下る。

下山に2時間30分くらいかかった。

宿に帰り着いたのは20時半。

行動時間約14時間、もうこれ以上動く事は出来なかった。

風呂にはいりビールで祝杯を挙げた。
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そばにシイタケが入っていたので隊長にそっとプレゼントした。

民宿のオバちゃんに「帰りが遅いから、ホントに遭難したかと思った…」と言われました。
by ikeda-eng | 2008-05-01 16:31 | クライミング
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