クラックとパンプとナチュラルプロテクションとチョットだけ思うこと。

マメオさんのマメマメ日記の「テーピング」の記事を読んでの感想をすこし…。

オイラが登った事のある、三倉のワイド~ハンドサイズ・クラックと石灰岩のフェイスルートから得た経験ってことで。

「それから今回の三倉に於いて前腕が全くパンプすることがなかった、なんでや…しかし両脇から腰にかけての体側がフェイスルートでは経験した事の無い痛みがあった。なんでや… 」
とありますが、オイラが思うクラックとフェイスのムーブの違いは、
クラック(特にハンドサイズ)の場合、クラックの狭くなった部分に、手を楔として突っ込んだり、引っ掛けたりして、脇をしめて保持(というのかな??)してやります。
対して、石灰岩フェイスはホールド(ガバやカチ)を指や手で引きつけたり掴んだりして、保持する感じかな。
なので、クラックは基本的に引っ掛けているだけなので、ほとんど前腕に力は入ってないように思います。まあ、フィストジャムの場合は握りこんでやったりするので、力は入れますが…。

ほんで、石灰岩フェイスは(特にRPの時は)、ホールドをポンポンつないで、スタンスをそれに合わせて、スタスタと上げていく…時にはデッドでカチやスローパーをバシッと取りに行く…。リズミカルに登っていく感じすかね。
クラックは、ハンドジャムをきめて、フットジャムやスメアリングでズリッと上がる、またハンドジャム→フットジャムかスメアでズリッ…、みたいな、ズリズリ上がって行く感じ…でしょうか。デッドでジャムなんて、聞いた事ないすね。まあでも、クラックもリズムみたいなのはある程度はいると思います。しかも、クラックの場合は途中でナチュプロのセットが必ず入ってくるので、どうしてもリズミカルなクライミングは難しいような気がします。

核心部は…というと、
石灰岩は、「このカチが持てん!」とか、「ガバを掴みにいったら、パンプして指がはがされた!」的な核心部(あくまでもオイラが登った石灰岩での感想!)ですが、クラック…特に三倉のクラックは、ワイド系の幅広クラックが多いし、核心がルートの上部に多いからか、悪いジャミングで前進しようともがいてるうちに、だんだんとそこに居れなくなって落ちるとか、クラックから吐き出されてしまう…表現しがたいけど、そんな感じでしょうかね。(あくまでもオイラが登ったクラックの話し)ヒップクラックの最後のOWを抜ける部分で、どうにも動けなくなって「なんで動けなくなったのか意味がわからん!」ってのは、ホントに的を射た表現ですよね。
オイラはそれを、「体力の渇き」とかクラックに対する「生命力が尽きた」って表現をします。まあ、生命力はちと言い過ぎかもしれませんが、水晶とヒップをトライされたマメオさんなら解ってもらえるかな。
たぶん「両脇から腰にかけての体側がフェイスルートでは経験した事の無い痛みがあった。
なんでや… 」ってのは、クラックの核心で、そこから吐き出されないように腹筋や背筋や肩…上半身を使って悪いジャミングに耐え、フットジャムで少しでも前へ進もうと、もがき奮闘した…全身をフル動員したからじゃないでしょうか。
クラック一本を初めて本気トライした時には、えもいわれぬ脱力感に襲われ立つ事するままならなくなりますね。オイラも水晶RPしたときは暫く動けなかったすねぇ。
あとはガチャ類をビッチリ詰め込んでのアプローチもあるかなぁ( ̄ー ̄)ニヤリ

も一つ、クラックの要素で重要なのは、やっぱりナチュラルプロテクションかな。
クライミングの自己責任とボルトの問題は、永遠に付きまとう問題です(特にフェイスルート)
ボルト問題は本当にあっちこっちで言われてるし、オイラはクライマーとして半人前なので、まだそれについては、何とも判断しかねるのでとりあえずおいといて…
自己責任(オウンリスク)に関しては、クラックの場合、その辺はすごくシンプルだと思います。
クラックという自然の節理があって、そこにセットできるナチュラルプロテクションがあるのだから、ランナウトして恐ければプロテクションを取ればいいし、核心で落っこちそうならプロテクション固め取りすればいい。恐ければたくさんプロテクションを持っていけばいいし、必要ないなら持っていかなければいい。基本的に自分の思うだけ、プロテクションを持って登り、思う所にセットして、しっかりセットできているかどうかは自分で判断して、プロテクションを信じて突っ込むか、敗退するかは自分の判断。プロテクションをセットしまくっていれば、それだけパワーをロスし、少ないプロテクションで登るなら、自分のセットしたプロテクションを信じ、ランナウトに耐え、精神力を消耗しながら登ればいいのです。そして登った後は全てを回収し、壁に何も残さない。次に登るクライマーは、また自分でプロテクションを考えて登ればいい。
ボルト位置が遠いとか近いとか、ヌンチャクがあるとかないとかは関係ありません。クラックの場合、少なくともプロテクションに関してはクライマーに対しては平等ですよね。
だって自分で自分の思いどうりに出来るのだから、人のせいになんて出来ないんだものね。
クラックの場合、プロテクションもクライマーの技量として占める部分は多いです。
逆にいえば、純粋に「登る」という以外に絡んでくる要素が多い分、現代ジム育ち若者クライマーには受け入れにくいというか、「??」なのかもしんないですね。

クラックはOSにしろ、RPしろ、自分の体力や技術、プロテクションをどうするかの戦術的な要素、精神力、ロープの流れ、色々な要素をクラックと天秤に掛けて判断し、登らないといけない…そんな気がします。そして、それらの要素がクラックに勝った時にRPできたり、OSに成功できるのでしょう。

最近はクラッククライミングを「トラッド(伝統的な)クライミング」なんていいますが、それは今主流になっているジムや、フェイスルートのクライミングに対して、対極的かつ消極的な捉え方をされているからなんですかね。
確かに、ジムが増え、サンダルでアプローチができ、煩わしいナチュラルプロテクションの事なんか考えずに安全に打たれたボルト、快適に登ることが出来る岩場が増えた今、重たいザックを担いで、ヒィヒィ言いながら山道をえっちら歩いて、わざわざクラックなんて…そう捉えられてもしょうがないか…とも思います。が、現代クライミングには勝るとも劣らないくらいの深く、濃い、冒険的な要素がクラッククライミングにはあるように思います。そしておんなじ位楽しいのです。

どちらのクライミングをするにしろ、クライミングをして、外の岩で登るクライマーってのは、冒険心、どこか自分を超越したもの的なモノを求めてクライミングしているのだろうから、トラッドと呼ばれているクライミングをして、トラッドと呼ばれている意味を知れば、クライミングや岩場を違う視点から見ることが出来るようになるんじゃないかと思います。
オイラはそうでした。


クラックとパンプとナチュラルプロテクションに関しては、こんなトコすかね。
ホントは花崗岩や石灰岩のフェイスルートの面白さの違いなんてのも思うところがいっぱいあるし、ロープクライミングとボルダリングの楽しさの違いってのもあるし…書き出すときりがないので、まあこんくらいで。


オイラのこの記事は、人に考えを押し付けるモノではなく、あくまでヘボクライマーのオイラが勝手にクライミングに対して思っていることなので。まあ、気にせんとってくだされ。

ちょっと前は、「クライミングはこうだ!」みたいな押し付けがましい考え方があったんですが、やっぱそれってねぇ…最近は「いろいろな楽しみ方があるんだから、それでいいんじゃねえの」みたいな感じで、何となく解脱した考えでもあります。十人十色っすからね。オレもトシとったんかな??

みなさんが、自分の登り方で、他のクライマーの事を考え、地域の人たちと共存して楽しくクライミングしていければそれでいいと思います。

オイラは、クラックも、石灰岩も、花崗岩も、ボルトルートも、ボルダリングもやります。

最近は、マルチピッチにも興味津々です。

だって、楽しいから。

クライミングは楽しく!


話しがだいぶん脱線しましたな。





では、明日も三倉に行きます。

指が痛いので、クラックです。
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by ikeda-eng | 2008-07-26 10:02 | クライミング
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